脳を知れば人間がわかる。世界はもっとよくなる。
杉浦元亮教授
杉浦元亮 教授
人間脳科学
 わたしたちは人間らしい精神と行動を実現する脳の仕組みを、脳機能計測と生理・行動計測を駆使して明らかにします。基礎から応用まで、人間性に関わるあらゆる学問領域をつなぐ「ハブhub」となる脳科学を目指します。みなさまのご参加とサポートを心より歓迎いたします。
加齢人間脳科学
 人間らしい生き方、老い方、社会のあり方を脳科学的に提言し、超高齢社会におけるスマート・エイジングの技術開発を目指します。
災害人間脳科学
 発災から復興まで、災害の様々な状況を生き抜く人間の力について脳科学的に解明し、新しい教育・災害対応プロトコールを提案します。
認知神経科学と神経科学のはざま(UCL-東北大連携神経科学ワークショップ)
2018.10.11
認知神経科学が社会問題解決への貢献を目指すとき、立ちはだかる壁は適切な認知仮説の不在という、心理・社会科学的課題になります。つまり認知神経科学のフロンティアは、脳の外にあります。ユニバーシティー・カレッジ・ロンドンと東北大学の連携イベントとして開催された神経科学ワークショップに参加し、認知神経科学と一般的な神経科学の重要な相違点について持論を展開しました。(杉浦)
脳機能イメージングによる社会的好みの予測(シンポジウム発表)
2018.09.27
「好み」の理解は、基礎研究のみならず応用研究でも重要です。日本心理学会の公募シンポジウム『「好み」の認知神経科学:基礎研究から応用研究へ』で話題提供を行いました。応用研究の発表者という立ち位置で、脳データから社会的な好みであるシェア行動を予測する研究を発表しました。非常に多くの方にお越しいただき、心理学研究者の関心を引くテーマであることがわかりました。指定討論では、脳画像は心理状態をどこまで反映しているのか、という議論がなされました。(元木)
被災地の研究者(シンポジウム)
2018.09.27
東日本大震災発生後の仙台で、各分野の研究者は何をしていたのでしょうか?7年あまりが過ぎた今、当時の被災者としての体験、研究者として災害科学国際研究所の設立への取り組みや被災者支援に奔走した日々について、7名の研究者が一服の絵巻物のように振り返りました。日本心理学会第82回大会の大会準備委員会シンポジウムで、杉浦も指定討論者の一人として、脳イメージング研究者のその日々を語りました。(杉浦)
芸術活動が高齢者の心身健康に及ぼす効果とは?(ポスター発表)
2018.09.26
本研究は60歳以上で芸術活動を長期間続けているプロ・アマチュア、30名を対象に行った調査です。結果、芸術活動がもたらす効果を7つの側面に分けて項目化することができました。それを日本心理学会第82回大会においてポスター発表を行いました。学会発表では、高齢者関連の研究を行っている多くの参加者から、芸術活動を取り入れたことへの励みと支持の言葉をいただきました。学会参加者との話し合いを通して、「長期間と短期間の効果の差」、「プロとアマチュアが挙げている効果の差」、「芸術の各分野ごとの効果の差」など、本研究を様々な方向へ展開することへの可能性に気づかされた貴重な時間でした。(千)
展望記憶とワーキングメモリの関係にもモダリティの違いがあるのでは(ポスター発表)
2018.09.26
日本心理学会第82回大会一般発表において「仮想環境内の展望記憶課題における意味情報と知覚情報の影響」というタイトルで発表しました。展望記憶の遂行とワーキングメモリ容量は相関するといわれますが、この相関にもモダリティの違いを検討すべきでは?という提言で活発な議論ができました。個人的には、大学ロゴに着想を得たフレームデザインでポスターを作ったのに「そのデザインいいね」と言ってもらえなかったことが少し残念です。(田邊)
ポスター用フレームデザイン
脳において「他者」とは何か?(シンポジウム)
2018.09.26
自分と他者の関係を考える上で、例えば身体・概念・社会といった複数の階層を考えることが出来るかもしれません。その妥当性や意味について、日本心理学会第82回大会の公募シンポジウム(企画:京大月浦崇・南洋工科大北田亮)で議論しました。自閉症(ATR岡本悠子)や内集団・外集団(イリノイ大勝見祐太)に関わる心理・脳研究の話題にロボット工学視点からの強力な指定討論(阪大高橋英之)が絡み、華々しい空中戦が繰り広げられました。(杉浦)
からだはだれのものか?(シンポジウム企画・発表)
2018.09.25
日本心理学会第82回大会において「"からだ"はだれのものか?—自己/他者身体表象の共通性と差異を探る—」と題したシンポジウムを行い、話題提供者の一人として健常者が持つ手の表象(イメージ)の性質を検討した実験データを発表しました。お呼びした他の発表者の先生方からも脳損傷の患者さん、乳幼児、さらには霊長類の一種であるフサオマキザルという多様な群を対象に、それぞれがどのように「からだ」を認識しているのか、貴重なデータをご提示いただき、指定討論者の先生・会場の皆様とともに大きな学会ならではの領域横断的な議論の時間を持つことができました。残念ながらすぐに共通した答えは出ませんでしたが、頂いた意見を参考に、さらに説得力のある結果を得られるよう、研究を進めていこうと気持ちを新たにしました。(石橋)
温度と色の明るさがつながると消費者行動に影響する(論文採択)
2018.09.13
一見異なる感覚は実はリンクしています。本研究では、温度と色の明るさが相互作用し、それが消費者行動に影響することを発見しました。温かいと明るい色の商品を見て、さらに快適な温かさだと明るい色の商品を欲しくなりました。新しい感覚間相互作用を見出したこの成果は、感覚と消費者行動の代表的なジャーナルFood Quality and Preference に採択されました。(元木)
脳データからの動画広告シェア予測(口頭発表)
2018.09.09
日本商業学会 第7回マーケティング夏の学校で口頭発表を行いました。動画広告シェアを脳データから予測するという内容の発表です。六甲山にある自然豊かな山荘で、マーケティングの若手研究者と親睦を深められました。画像は、六甲の山上と山麓を結ぶケーブルカーです。(元木)
仕事の面白さと収入は似ている?
2018.09.01
仕事の収入と面白さは脳内では、同じように処理されているのか、違うものなのか?脳から見ると大きくは同じであるという結果が得られました。一方で、その微妙な違いについても脳から明らかにすることができました。この結果は名古屋で行われた産業・組織心理学会第34回大会において発表しました。(松浦)
身体性と社会性の認知科学のこれから(シンポジウム)
2018.08.31
帯状皮質後部(PCC)は様々な社会認知に関わる脳マッピング実験で活動します。その機能の本質は何なのでしょうか。第35回認知科学会で嶋田総太郎(明治大)が企画した身体・社会認知科学研究の未来を語るシンポジウム。川崎真弘(筑波大)の身体同調、梅田聡(慶應大)の内受容感覚に関する話題提供に続き、PCCの機能仮説を提唱しました。立命館大学(大阪)のまだ新しい収容1000名の大ホールで、聴衆に研究の未来像を提示する使命は果たされたのでしょうか。(杉浦)
脳科学の研究成果は英語教育に応用可能なのか(学会ポスター発表)
2018.08.26
言語間(日本語-英語)で起こる言語の曖昧さと言語内(日本語-日本語)で起こる言語の曖昧さの解消に関与するメカニズムは、その言語の習熟度によって異なります。このような認知メカニズムを、日本の英語教育にどのように応用できるのでしょうか。この研究結果について全国英語教育学会第44回京都研究大会で発表し、英語教育の現場でご活躍されている先生方と議論することができました。(岡本)
無限に広がるMRIの可能性(研究会発表)
2018.08.21
磁気を用いて様々なモノを可視化するMRI技術は医療・生命科学から工業的な応用まで様々な分野で利用されています。東北大学で開催された第22回NMRマイクロイメージング研究会で、MRIのヒト脳機能計測への応用について鈴木が発表してきました。「持ち運びできるMRI装置の開発」や「シイタケ菌糸のMRIによる可視化」など多様な研究に触れることができて興味深かったです。(鈴木)
「自己」とは何か?(シンポジウム)
2018.08.19
研究者の個人的背景や研究手法によって、「自己」の定義は大きく変わります。independent selfとinterdependent selfの提唱で著名な北山忍(ミシガン大)のlectureで始まる第1回Tsinghua Social Neuroscience Symposiumの2日目午後のセッションはcultureとselfの問題を扱い、杉浦も災害を生きる力と自己概念の関係を交えながら脳科学的自己3層モデルの有用性をアピールしました。(杉浦)
神経言語学会(SNL2018)で4つの研究発表、ケベック市、カナダ
2018.08.18
北米神経科学会(Society for Neuroscience)のサテライト・シンポジウムで始まった神経言語学会(Society for the Neurobiology of Language: SNL)は、すでに今年10周年を迎えました。2013年から一人で参加しましたが、今年は上智大学と共同研究(日本語文処理)、名古屋大学との共同研究(英語リスニング訓練効果)を含めて、研究室から4件の発表がありました。いつも日本やアジアからの研究発表が少ない中(発表全体の5-10%未満)、今年は東北大学パワーを見せられたかなと思います。来年はヘルシンキ、再来年は初めてアジアで開かれるそうです。東北から世界へ言語の脳研究を発信して行きたいと思います。言語脳科学の興味がある方、ご一緒しませんか。(鄭)