脳を知れば人間がわかる。世界はもっとよくなる。
杉浦元亮教授
杉浦元亮 教授
人間脳科学
 わたしたちは人間らしい精神と行動を実現する脳の仕組みを、脳機能計測と生理・行動計測を駆使して明らかにします。基礎から応用まで、人間性に関わるあらゆる学問領域をつなぐ「ハブhub」となる脳科学を目指します。みなさまのご参加とサポートを心より歓迎いたします。
加齢人間脳科学
 人間らしい生き方、老い方、社会のあり方を脳科学的に提言し、超高齢社会におけるスマート・エイジングの技術開発を目指します。
災害人間脳科学
 発災から復興まで、災害の様々な状況を生き抜く人間の力について脳科学的に解明し、新しい教育・災害対応プロトコールを提案します。
自動的に目を引くのは「美味しさ」(論文採択)
2017.09.21
私達は、食べ物を美味しい・健康に良い・好きといった情報で判断しています。どの情報に自動的に目が向いてしまうのでしょうか。視線追跡装置を用いることで、美味しい食べ物のみ自動的に目が向くということを発見しました。健康的な食べ物や好きな食べ物はそうではありませんでした。消費者の自動的な情報処理の理解を深めたこの成果は、食行動の代表的なジャーナル: Food Quality and Preference誌に採択されました。(元木)
懐かしい思い出は報酬である(シンポジウム発表)
2017.09.20
日常生活で、甘酸っぱいような、ほろ苦いような感情とともに昔を思い出すことはないでしょうか。この「懐かしい」記憶の回想中には「記憶」と「報酬」に関連する脳領域が協調的に活動していることを機能的MRIにより明らかにしました。私たちが過去を適応的に(あるいは都合よく)思い出せる脳メカニズムの一端が解明されたと考えられます。日本心理学会で発表し、記憶理論や加齢の観点から、有意義な討論が行われました。(大場)
社会性はいかに身体から創発されるのか?(シンポジウム発表)
2017.09.20
自分の運動に随伴する感覚フィードバックは、運動の自己主体性知覚や身体同調による他者への親近感増強だけでなく、乳幼児における社会的対象の知覚発達も説明するという仮説があります。この仮説とこれを検証した最新のfMRI知見について、日本心理学会公募シンポジウムで話題提供しました。社会性と身体の関係の多面性について深い議論が交わされました。(杉浦)
摂食障害における"体型の不適切な認識"は二種類存在する?(学会発表)
2017.09.17
中国の北京で開催された第24回世界心身医学会議にて、自分自身の体型判断に関する発表を行いました。健常者での行動実験の結果から、「自分の体型を正しく推定できるという能力」と「理想的な体型と自分自身の体型とのギャップ」は独立した要素であること、またそれぞれが摂食障害の異なる側面に関係していることが明らかになりました。臨床への応用や今後の展開について、病棟で勤務しているような先生方と議論する貴重な機会を得ることができました。 (濱本)
人間の不思議な温度感覚の脳メカニズムを解明(論文発表)
2017.09.12
ウィンタースポーツに興じているときはそれほど寒さを感じません、なぜでしょう。我々の研究で、寒いときには気温の知覚だけでなく、文脈や感情、行動に関わる脳領域が活動することがわかりました。これらの領域の機能が影響し合って人間の不思議な温度感覚が生じるようです。世界で唯一の全身気温操作MRI環境を用いた、日産自動車(株)との共同研究成果がScientific Reports誌に掲載されました。(杉浦)
9月30日(土)開催・脳科学若手の会東北部会オータムセミナーのお知らせ
2017.09.08
脳科学若手の会東北部会では、9月30日(土)に数年ぶりとなる単独セミナーを開催する運びとなりました。2017年度のセミナーは「精神疾患バイオマーカー開発への挑戦」をテーマにATR脳情報通信総合研究所の山田貴志先生をお迎えして、fMRIを用いたニューロフィードバックの臨床研究に関してご講演いただきます。また、普段馴染みのないATR脳情報通信総合研究所での研究活動に関してもご講演いただく予定です。 脳科学に興味のある方はどなたでも参加可能ですので、是非ご参加ください!詳しくはこちらをご覧ください(濱本)
教育現場と脳科学のWin-Winな共同研究に向けて(基調講演)
2017.09.07
それは概念・用語・価値観の共有から始まります。特に認知プロセスを共通言語とした徹底的な議論が重要です。現場研究者の問題意識と脳研究者の実験設計技術が交わった先には新しい教育への扉が開きます。国際文化研究科附属言語脳認知総合科学研究センターでの「外国語習得と脳科学の融合」セミナーでの講演でした。(杉浦)
案内:心理言語学方法論再考セミナー (9月30日)
2017.09.06
2017年9月30日、東北大学国際文化研究科附属言語脳認知総合科学センターと文学研究科言語学研究室との共催で、「心理言語学方法論再考セミナー ~視線、脳波、MRIのより良い活用法の模索~」を開催します。研究室のメンバとして、D3の石鍋さんと鄭がMRI研究を紹介します。興味がある方はリンクを参照し、ご参加お願いします。(鄭)
ビジネス書を読みながらちょっと考えてみませんか?(学会発表)
2017.09.03
9月2,3に東京未来大学で開催された産業・組織心理学会第33回大会で「認知スタイルと職階の関係:文化的相違の可能性」というテーマで口頭発表を行いました。英国で行われた研究では職階が上がるにつれて、直観的になることが示されてきました。実際、直観的な経営者が経営する企業はそうではない企業より業績が高いことがわかっています。今回、日本人を対象として調査した結果、むしろ合理的になることが示されました。つまり、経営の”直観性神話”には文化の影響があることがわかりました。欧米発のビジネス書は大変示唆に富んでいますが、その内容が国内でも適用するか否かを読みながら考えてみませんか?(影山)
文法構造が異なる言語はなぜ習得しにくいか(研究会ポスター発表)
2017.09.02
なぜ日本人は英語の学習が苦手なのでしょうか。英語と日本語の文法構造の違いが重要な原因といわれています。本研究では,日本語との文法構造の類似度が異なる2つの人工言語を作成し,両者の学習中の脳活動を計測しました。その結果,類似度の低い言語の学習中に文法処理に関係する脳領域の負荷が大きいことがわかりました。平成29年度ヒト脳イメージング研究会(玉川大学)で発表してきました。(石鍋)
百聞は一見に如かず~ことわざアドバイスの脳研究(ポスター発表)
2017.09.01
ことわざは複雑な人生を生き抜くための知恵の結晶です。その知恵は、ことわざを使って他の人にアドバイスをするときに、より強力に発揮されます。ことわざでアドバイスをするときの脳活動を画像化し、ヒト脳イメージング研究会(玉川大学)で発表してきました。(ケルシ)
「外国語習得と脳科学の融合」セミナー
2017.08.30
東北大学国際文化研究科附属言語脳認知総合科学センターで、2017年 9月7日 「外国語教育と脳科学の融合」のセミナーが開かれます。杉浦先生の基調講演もありますので、プログラムを確認し、ご興味がある方はご参加ください。(鄭)
経営の”直観性神話”は本当か!?(学会発表)
2017.08.28
ニュージーランド・オークランドで開催された第12回アジア社会心理学会(12th Biennial Conference of the Asian Association of Social Psychology)で認知スタイルと職階の関係性に関する研究発表を行いました。これまで、経営的意思決定では”直観性”が重要であるといわれ、英国人を対象とした研究では、職階が上がるにつれ直観的になることが示されていました。今回、日本人を対象に調査した結果、むしろ職階が上がるにつれ”合理的”になることが示されました。この文化差について多角的な視点で議論することができました。(影山)
夏の終わりの惨事2件
2017.08.28
【惨事1】某共同実験のために大量の氷が必要になり、ビニール袋に水を入れて冷凍庫に入れたK氏。膨張・氷着して取り出せなくなってしまった(写真)。【惨事2】研究室の空調がまた故障。この暑さの中では仕事にならない。あまりに故障が多すぎます。何とかしてください(=>研究所・大学本部)(杉浦)
外国語コミュニケーションは個人の適性によって異なるのか?(学会発表)
2017.08.21
ワーキングメモリが高い、規則の分析能力が高い、記憶力が高いなど、学習者の言語適性はそれぞれ異なります。このような個人特性が外国語コミュニケーション時の認知活動にどのように現れるのかを、機能的磁気共鳴画像法(fMRI)を用いて検証しました。その結果、学習者はそれぞれに特化した適性を生かしてコミュニケーションを行っていることが分かりました。研究成果を「全国英語教育学会第43回島根研究大会」で発表してきました。(鄭)